下村脩名誉博士顕彰記念館

概要
下村 脩名誉博士顕彰記念館のご案内
館長 黒田 直敬(薬学部教授)
 2008年10月8日、ノーベル化学賞が「緑色蛍光タンパク質の発見と開発」に対して、下村脩博士、Martin Chalfie 博士、Roger Y. Tsien 博士に授与されることを伝えるニュースは皆様の記憶に深く刻まれていることと存じます。長崎医科大学附属薬学専門部(現・長崎大学薬学部)の出身(昭和26年卒)である下村博士の受賞のニュースに、長崎大学関係者はもとより日本中が大きな興奮に湧きました。発表当日には、夜遅くまで報道関係者からの問い合わせの電話が殺到したことを、今も鮮明に思い起こされます。
 下村博士は、受賞のニュース後、超多忙なスケジュールに追われていらっしゃいましたが、ご快諾をいただき、2009年3月22日には、長崎大学名誉博士称号授与式、ノーベル化学賞受賞記念講演が行われました。当日はあいにくの雨でしたが、長大生や長崎市内の中高生を始め、大変多くの皆様にお集まり頂き、博士の講演「ノーベル賞受賞の原点 一長崎大学」に熱心に聞き入っていました。講演会後には、下村博士ご夫妻、片峰学長、畑山学部長の列席のもと、下村 脩名誉博士顕彰記念館(以後、記念館)のオープニングセレモニーが執り行われました(本ページの下の写真)。
下村脩名誉博士顕彰記念館 記念館は、博士の功績を称え、下村博士に続く若い科学者が博士の業績に触れることができるよう、柏葉会館内に下村 脩名誉博士顕彰記念展示室として建設されました。下村博士から提供していただいた資料や下村博士が在学時代に初めて投稿した論文を始めとする多くの貴重な資料を展示しています。以下に、主な展示品をご紹介します。
ノーベル化学賞メダルのレプリカ(提供:下村博士)
 ノーベル賞メダルのレプリカは受賞者本人による作成しか許されず、個数も限られているため大変貴重なものです。下村先生ご夫妻出席の下、平成22年4月7日に展示式を開催し、下村博士から片峰学長へメダルのレプリカが手渡されました。賞状とともに館内に展示しています。
オワンクラゲ採集に実際に用いられた網(提供:下村博士)
オワンクラゲ採集に実際に用いられた網 網は、溶接にて強固に作成されており、細かい部分までおろそかにせず、丁寧に実験に取り組まれていた姿が想像されます。数年前に、ほとんどを処分してしまわれたとの事でしたが、残っていた貴重な網を快く提供していただきました。柄はプリンストン大学カラー(オレンジと黒)に塗られています。
オワンクラゲのイラストTシャツ(提供:下村博士)
 オワンクラゲ採集は1967年に始まり、1988年までに計10万匹ものクラゲを採集されました。その最終年を記念して、作成されたTシャツを展示しています。胸に大きく描かれたオワンクラゲのイラストは、幸さん(下村博士の長女)がお描きになられたものです。
GFP(Green Fluorescence Protein)
 GFPの溶液及び解説のパネルを展示しています。実際に、紫外線を当て、GFPの緑色蛍光を観察することができます。GFPの鮮やかな蛍光を、是非、ご覧下さい。
原著論文
 下村博士が初めて投稿された論文を始め、ノーベル賞の受賞事由となった論文などを展示しています。長崎大学在学時代には、恩師である安永唆五教授(薬品分析化学教室)のもとで、無機金属の分離技術の開発に関する研究に携わられ、その成果が、共著にて日本薬学雑誌に原著論文6報及び寄稿1報として投稿されています。
ノーベル賞関連資料
 ノーベル財団や共同通信の提供を受け、ノーベル賞受賞式及び受賞講演の際の写真パネルを展示しています。また、下村博士の提供によるノーベル賞のメダル写真や、賞状のパネルも展示しています。さらに、実際にノーベル賞受賞式で参加者に配布された案内や式次第、晩餐会の席次表などの資料も展示しています。さらに、ノーベルメダルと賞状のレプリカが平成22年4月に加わりました。
 他にも、オープニングセレモニーの際に書かれたサインや同窓会への寄贈図書、博士に贈られた名誉博士の賞状、在学時代の写真、博士の受賞を伝える記事なども展示しています。また、一角には名誉博士の作成にあたら軒た井川教授(長崎大学教育学部)の美術作品を展示しており、鮮やかな下村博士の功績に彩りを添えています。

 展示室は、平日10時から17時まで、一般に公開しています。もちろん、入場料は無料です。来学される折には是非、足をお運びいただきますようお願い申し上げます。

 最後に、展示室の準備に当たりましては関係各位の多大なるご尽力を賜り、写真や資料など約80点余を所蔵することができました。特に、同窓生の皆様には貴重な写真資料を快く提供していただきました。衷心より感謝申し上げます。
平成21年12月25日
下村脩名誉博士顕彰記念館のオープニングセレモニー