機能性分子化学研究室

研究内容Research


体液循環型細胞外小胞を介在した新しい薬物送達システムの構築

細胞は『エクソソーム』と呼ばれる小胞を放出し、他の細胞に情報を伝達しています。近年、がん細胞が分泌するエクソソームに、がんの転移や増殖に重要な役割を果たす様々な分子が搭載されていることが明らかになりました。とりわけエクソソームに含まれる小さな遺伝子(microRNA:exosomal-miRNA)は、新たな治療標的として注目されています。我々はエクソソームに随伴して取り込まれ、exosomal-miRNAの機能を阻害する新しい抗体結合型核酸の開発に成功しました。現在、この技術を基盤とした「エクソソーム随伴導入型薬物送達システム」の実用化を目指して研究を進めています。