放射線生命科学へようこそ

私は助教授の鈴木啓司といいます。ライフワークは放射線発がんの分子メカ
ニズム解明の研究です。普段私達が生活をしている環境中には、宇宙放射線
などに由来する自然放射線が存在しますが、このような極低レベルの放射線
から障害を起こす高線量の放射線まで、細胞は放射線をストレスとして感知
し応答しています。蛋白質の連続的リン酸化による情報伝達はストレス応答
分子の活性化に中心的な役割を果たしていますが、その最初の出発点はDNA
二重鎖切断によるクロマチン高次構造の変化にあることがわかってきました。
また、このような研究を通じて私達のゲノムが細胞内で実にダイナミックな
動きをしていることが明らかになってきました。このような躍動感あふれる
ゲノム科学の研究が21世紀の3大疾患の1つである“癌”の克服につながれ
ばと日夜奮闘努力しています。
2004年4月

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