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神経ステロイドの新しい受容体
第43回日本神経化学会大会公開シンポジウム

植田弘師、吉田 明

 ステロイド類が神経系に対し多様な作用を持つことが広く知られている。特に神経系で産生され作用するいわゆる神経ステロイドの存在が見いだされ、神経の発達や、健忘、不安等の高次の精神神経機能、更に痴呆や老化に対する作用について興味が持たれている。ステロイドホルモンの作用点としては、核内受容体を介する転写制御がよく知られているが、細胞膜にも別の受容体が存在することが示唆されている。この細胞膜受容体としては、GABAA及びNMDA受容体等の他に、まだ同定されていないシグマ受容体が一つの候補と考えられてきた。シグマ作用薬に神経ステロイドと同様な精神薬理学的作用があることも報告されている。本研究者らは、これまで[35S]GTPgSの結合量を指標に、G蛋白質連関型シグマ受容体がシナプス膜標品に存在することを報告してきたが、今回この受容体が神経ステロイド受容体でもあること示唆する結果を得た。デヒドロエピアンドロステロン硫酸抱合体(DHEAS)等いくつかの神経ステロイドはシグマ作用薬と同様にシナプス膜のG蛋白質を活性化し、この活性は百日咳毒素(PTX)処理により消失した。再構成実験からこの神経ステロイド受容体はGi1と機能的に連関するが、GoAとは連関しないことが示された。更に、このDHEASの作用が別の神経ステロイドであるプロゲステロンやシグマ拮抗薬NE-100により遮断され、またシグマ作用薬であるペンタゾシンによるG蛋白質活性化もプロゲステロン、NE-100により抑制されたことから、神経ステロイド受容体とシグマ受容体は共通のG蛋白質連関型受容体であることが示唆された。次に、マウス足蹠皮下へのシグマ作用薬SA-4503投与で疼痛応答が観察され、この応答にもGi1が関与することが示された。この系でDHEASは低用量でヒスタミン遊離を介するPTX非感受性の疼痛応答を、より高用量でヒスタミン拮抗薬では遮断されずNE-100で遮断されるPTX感受性の疼痛応答を示すことが観察された。以上の結果から、神経ステロイド受容体は少なくとも神経に存在するNS1/σ型と肥満細胞に存在するNS2型の2種類が存在する事が示唆された。