同 窓 会 長 あ い さ つ
平成15年度長薬同窓会総会挨拶 (平成15年6月7日 博多都ホテルにて)

会長 西脇金一郎(昭33)

 

 本日はご多忙の中、平成15年度長薬同窓会にご出席頂き誠にありがとうございました。又、このたびの総会設営にあたりご尽力頂いた福岡支部浦陵会並びに紫陽会の皆様には心から御礼申し上げます。お陰さまで今回は140名を超える同窓会員にご参集頂き盛会裏に開催できましたことを重ねて御礼申し上げます。

 さて最近の薬学教育は創薬を目指した生命科学の研究者養成と医療現場の臨床薬剤師養成が大きな柱でありますが、更にレベルアップを図るため、昨年4月より医歯薬学大学院が開設されましたことはご承知のことと思います。

 このように時代の流れとともに大学の質は向上していますが、同窓会自体は旧来の体制を変革できないまま模索の状態であります。同窓会は愛校心をバックボーンにして縦軸に総会・支部会、横軸にクラス会・クラブ会等の繋がりで構成されていますが、全体としての盛り上がりに欠ける部分があります。その原因として3つの問題があります。

 一つは縦軸の会合に女性の参加がまだまだ少ないことです。卒業生の3分の2が女性でありますので女性の奮起をお願いしたいところです。二つ目は同窓会費滞納者が改善してないことです。因みに平成11年〜15年の5年間にわたる滞納者が666名、1名当たり15000円ですから総額999万円で年間予算の会費収入に匹敵します。三つ目は年々の会員増加に伴い事務局における会員管理(名簿整理、入金管理等)の処理に支障が予測されることです。

 そこで今後の取り組みの一つに同窓会名簿のCD化が今年度の理事会において検討されました。本件について長薬eグループ450名に提案として投げかけたところ多数の賛同メールを頂きました。例えば「ホストを同窓会内において、そこで管理して、会員にはパスワードとIDを配布して、ネット上でいろいろな検索が出来て、掲示板があって色々な書き込みが出来て、イベントの開催はメールで発信して、なんてことが出来るとタイムリーに同窓会の動きがわかるのでより身近な物となってくるのではないかと思います。」(S58生)、「名簿のCD化は避けられない問題と思います。より最新の情報を発信するには、2年に1回の発行をお願いしたいと思います。名簿をCD化すると、自分の欲しい情報が検索、整理でき非常に使い勝手が良くなるでしょう。」(S35生)等々です。

 最後になりますが来年度総会は大分支部で開催されます。

 去る3月9日、元大分支部支部長 今井春二先生(昭和25年卒)がご逝去されました。先般作製した「長薬薬専歌集」の中にご生前先生が作詩された逍遥歌(小野島懐古)が掲載されています。今井先生を偲びその中の1節をご紹介いたしましてご挨拶と致します。来年は大分でお会いしましょう。(総会挨拶では2番と7番を紹介しました)


逍遥歌(小野島懐古)
作詩 今井春二(昭和25年卒)

1.春 繚乱の花吹雪
旭 輝く 普賢岳
若草 萌ゆる 小野島に
聳ゆる 甍(いらか) わが母校

2.夏 炎蒸の 学舎(まなびや)に
薫風 一陣 颯颯(さつさつ)と
頁(ぺーじ)を めくる その腕に
玉落つ汗の一(ひと)雫(しずく)

3.秋 玲瓏の 月の影
窓辺に すだく 虫の音(ね)に
柏葉寮の 燈し火は
暁までも 瞬きぬ

4.冬白銀の雪の花
殊樹(しゅじゅ) 瑤(よう)草(そう)の 校庭に
木枯 荒む 多良嵐
浦陵ガ丘は 凍て尽きぬ
「一別歳華三十周 親朋大擧シテ会ス肥州
佳肴緑酒江ニ風宴 共ニ酔イ歓談ス水月楼」

5.本名川の 水清く
苔むす 石の 眼鏡橋
通い 慣れたる バラ線の
二条の 鉄路も なつかしや

6.長田の 渡し 跡もなく
有明 望む 草原の
昔の 姿 いまいずこ
門柱 のみぞ 影二つ

*この逍遥歌は「第一応援歌」(長薬薬専歌集CD)のメロディーで歌ってください。