社会的年齢でかぞえよう

古川  淳(昭25)

 今年のクラス会は,6月,山口県で開催の予定だったが,事情により福岡市となった。
 近郊の数人が集まり,会場をシーホークホテルに決めた。そのわけは,近年とみに変貌しつつある百道地区を歩いてみようということであった。
 我々が薬剤師国家試験(第2回)を受けた頃,西公園から百道にかけては一面海であった。そこが埋め立てられ,今では福岡ドームや35階のシーホークホテル,その他タワーや高層ビルが立ち並び近代都市となっている。環境は激しく変わっていく。同時に人も老いていく。自然の摂理は厳しいものである。積み重ねられたクラス会は,各人の健康を確かめ合う場にもなっている。
 健やかで意欲ある老年を過ごすためには,生物学的年齢よりも,社会的な年齢を重視しよう(あいち健康の森センター長,井形昭弘先生)という提言は貴重である。今回のクラス会は従来とはやや趣が異なり,年寄りには落ち着かない雰囲気であったかもしれない。
 11月15日,シーホークホテル4階に集合(15名),全員シングルルーム,宴会は椅子席,翌日は,近くのマリゾンより高速船で博多湾を横断し,海の中道ホテルでコーヒータイム。生憎の小雨も帰りには晴れ上がり,海上から博多の街の眺めは格別だった。
 西暦2000年は遠くはない。卒業50周年になる。この節目にはやはり長崎との声が圧倒的。その時は健やかな年寄りとして一堂に会したいものである。(11月24日記)

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