学友と妻を偲ぶ

関  ?(昭4)
98.02.18 ハルピン

拝啓
 1997年末に長薬同窓会報(第37号)をいただきました。同窓会報をいただきますたびいつも心から温かい気持ちになりまして,どうもありがとうございます。
 私は歩行ができなく,記憶が薄れましたが元気です。皆さまのお心くばりに感謝しています。
 このたび,一枚の写真をお目にかけます。この写真は72年前に当時の校舎の後ろで撮影しました。私の妻(亡)‐孫雪民(昭2)の長薬卒業記念写真です。右端は私で他は中国からの留学生です。
 写真裏には妻の孫雪民が一編の詩を残しています。

 無邪気な子供みたいに笑ったり遊んだり,黒い制服に似つかわしくないほど天真欄漫であった。振り返れば,仲間たちといっしょに過ごした5年間はあっというまで,夢のようであった。
 目をさますと,長いこと私の首に下がっていた鉄のくさりは除去されていた。


註:孫雪民女史は長大薬専に男性として入学受付後,本人が来日し,始めて女性と判明したが,そのまま在学を認められ卒業した方です。

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